説明
新連載「サウンドデザイン論(1)」
―音をデザインし製品価値を高めるには―
近年、家電製品や車をはじめとするさまざまな音がそのブランドをイメージさせる商品に変化しつつある。例えば、自動車を考えると、そのオーディオ品質、静寂性、エンジン音、ドア締め音など、その音からその商品の価値を推し量ることができる。
つまり、その商品およびブランドイメージ確立のため、サウンドは品質の一部になっているといえる。このようなサウンドデザインが求められるようになってきた。
そこで、本連載では現在の自動車や家電製品の音環境を見直したよりイメージにフィットしたサウンドデザインの方法をわかりやすく解説する。実際の試験方法、評価ツールの入手方法とそれをどう使ってどう評価するかを解説することにより、読者がサウンドデザインおよびその評価を自在にできるようになることを目指したい。
本内容は、広島市立大学 (情報科学部システム工学科) にて開講されている 「音響システム工学」に概略基づいているが、実際の現場で本連載を読みながらデータ収録から評価までできることを目指し、この連載は以下の内容で進める予定である。
- 序論
- サウンドデザインとその評価
- 聞こえの仕組みを評価へ
- 聞こえの数値化
- 音の評価の実験の進め方
- サウンドデザインの物理評価と適用例
- 適応制御でサウンドデザイン
- おわりに
多様化が進む現在、品質の確保、デザインは重要な課題であり、人の “好み”、“イメージ” を取り入れたサウンドデザインが読者の機械設計の一助になることを願っている。
(広島市立大学 教授)石光俊介
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