農業および園芸 2025年10月1日発売 第100巻 第10号

2,420 (税込)

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この商品の発売予定日は2025年10月1日です。

判型 B5判
発行日 2025/10/01
JAN 4910073031053
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目次

口絵

季節の花〔187〕-10月の花 タリア・ゲニクラタ・ルミノイデス,ヒマラヤハナイカダ(実),センダイソウ,ノブドウ(実),アケボノシュスラン,オオチチッパベンケイ

元 島根大学 生物資源科学部
細木高志

論説・総説・資料・実用

野菜養液栽培における有機液肥の利用に関する研究

園芸研究家
三浦周行

降雨後の土壌でも適期を逸さず播種できる「畝立て乾田直播機」

農研機構九州沖縄農業研究センター
深見公一郎

黒毛和種牛の効率的な改良を目指したゲノム情報の利用について

京都大学大学院農学研究科 助教
小川伸一郎

地域計画の策定状況を検討する

東海大学 名誉教授
谷本一志

テッポウユリ球根,主として実生,仔球の出葉形態と成育過程

九州大学名誉教授,園芸福祉研究所
松尾英輔

飼料用米品種 「ゆたかまる」 の乾田直播栽培における施肥技術

地方独立行政法人青森県産業技術センター農林総合研究所・研究員
及川聡子

山羊乳の特性について:牛乳との類似点と相違点にもとづいた概説

元団体職員
齋藤英毅

連載記事

人工降雨・降雪のための液体炭酸法〔4〕
第4章 液体炭酸法による人工降雨実験

九州大学 名誉教授
真木太一

ブタの生殖バイオテクノロジー〔14〕
異種心臓移植(cardiac xenotransplantation)

信州大学名誉教授
辻井弘忠

地球環境問題,気候温暖化による農林水産業業への影響と適応及び緩和策〔8〕
第 Ⅶ 章 提言とまとめ

技術士(農業)・獣医師・博士(農学)
森山浩光

農界ニュース

説明

〔巻頭記事〕論説・総説・資料・実用
降雨後の土壌でも適期を逸さず播種できる「畝立て乾田直播機」

九州の基幹的農業従事者数は、2005~2020年の15年間で52万人から23万人に半減し、65歳以上が占める割合は56%から65%に増加した。一方、農業経営体の耕地面積は、20ha以上の割合が3.6%から21.6%の6倍に増加し、さらに100ha以上の大型経営体が96(うち九州北部地域:77、九州南部地域:19)存在し、農業従事者の減少にともなう規模拡大が急速に進んでいる。

水稲の乾田直播栽培は、慣行の「移植」栽培体系で必須となる、育苗・苗運搬・代かき作業を省略できるため、規模拡大が進む九州北部地域において作業能率の向上が期待できる有用な技術である。しかし、これらの地域で主におこなわれている大麦-水稲、小麦-大豆 or 水稲(前作-後作)の二毛作体系で乾田直播栽培をおこなう場合、前作となる麦類の収穫後、水稲の圃場準備から播種まで約1か月程度しかなく、麦類の作付をおこなわない場合に比べて作業可能な期間が短い。

また、降雨によって土壌が高水分となると播種が困難となるため作業が遅延し、播種適期を逸しやすいこと、移植栽培のように代かきによって問題となりにくい漏水についても乾田直播栽培では対策が必要になるという課題がある。漏水対策については振動ローラによる鎮圧作業で防止が可能となる振動ローラ式乾田直播技術を開発して普及を進めているが、降雨によって播種作業が困難となる問題が残されている。特に、乾きにくい土壌条件となる圃場の場合には、降雨によって播種作業とその後のローラ鎮圧作業(漏水防止対策)が遅れるため、規模が大きい生産者ほど適期播種を逃すリスクが高まることから、高水分条件でも使用可能な直播技術が必要となる。

そこで今回、漏水防止機能を有するだけでなく、高水分土壌でも効率的に播種作業をおこなうことが可能な畝立て乾田直播機および本開発機を用いた直播技術を「農業機械技術クラスター事業(2018~2021)」において開発したので、本誌にて紹介する。

農研機構九州沖縄農業研究センター
深見公一郎

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