機械の研究 2022年3月1日発売 第74巻 第3号

2,750 (税込)

本誌「機械の研究」は、1949年(昭和24年)、それまでの
機械工学の概念を脱却して、工学・工業の一環としての機
械工学に関する新しい研究と技術の進歩を提供する事をそ
の主眼に創刊した月刊誌です。工学全般・工業に関連した
研究分野において、最新かつ重要な学理および興味深い研
究成果を平易に解説しています。

在庫あり

判型 B5判
発行日 2022/03/01
JAN 4910028170325
※当サイトの書影データはご自由にお使いください。
書影のダウンロード: メイン画像, サブ画像[1]

説明

記事ピックアップ
「高性能圧電薄膜を用いたMEMS超音波撮像システムの開発」

高性能な超音波撮像素子の創出を目指し、高SN比を実現できるc軸配向PZT系単結晶系薄膜のSi基板上への形成技術を開発した。そして、超音波撮像素子としての性能の基礎検討のために、1次元pMUTアレイデバイスを試作した。つぎに、ビームフォーミングシステムを構築し、PDMS製の血管ファントムの断面画像の取得に成功した。また、従来のPZT多結晶膜を用いたときと比較して、高SN比の画像を取得できることを示せた。

この基礎検討では、機械走査によって断面画像を取得したが、アレイとシステムをさらに大規模化すれば、電子走査を実現することは可能である。かつては、血圧計は病院にしかなかったが、今では一家に1台ある。もし、MEMS技術によって、高性能かつ安価な超音波撮像素子が実現できれば、超音波医療診断システムが一家に1台置かれる未来が到来するかもしれない。簡単に血管情報を取得できることから、指紋と血管情報を組み合わせた、より高セキュアな生体認証を実現できる可能性もある。超音波技術や医療の「民主化」によって、われわれの健康はよりよくなっていくことが期待される。

東北大学 大学院工学研究科・工学部
ロボティクス専攻 特任准教授
吉田慎哉

目次

巻頭連載

CISSにおけるシミュレーションソフトウェア開発と利用(6)
循環器系のマルチスケール血流シミュレーション

東京大学大学院情報情報学環・生産技術研究所
大島まり

展望・総説・総論

高性能圧電薄膜を用いたMEMS 超音波撮像システムの開発

東北大学 大学院工学研究科・工学部
ロボティクス専攻 特任准教授
吉田慎哉

可変金属ナノグレーティングを利用した光位相変調素子

東京農工大学 大学院工学研究院 准教授
岩見健太郎

連載講座

CFDの基礎講座(53)
マイクロポーラ電磁流体への入門 その4「マイクロポーラ電磁流体の熱力学」
―磁性流体・誘電流体・エマルジョン―

慶應義塾大学 名誉教授
棚橋隆彦

機械構造用金属材料の超高サイクル疲労(42)
6. VHCF-2~VHCF-4の10年間の研究動向(22)
15 NIMS における超高サイクル疲労特性に関する研究の取組み(続き)

立命館大学 名誉教授
酒井達雄

脱炭素社会を実現するための材料複合化技術(3)
セラミック遮熱コーティング(TBC) その3

一般財団法人 航空宇宙技術振興財団 評議員
伊藤義康

特別講座:機械系大学院入試問題演習(16)

オイラーの運動方程式の優しい導出について(2)

神奈川大学 名誉教授
伊藤勝悦

コラム:一杯のコーヒーから(182)

Natural Intelligence その3

Stanford University visiting professor
慶應義塾大学 顧問
福田収一

新刊紹介

医療機器開発ハンドブック
山根,隆志,pub.2016
出版社:森北出版
定価:5,400円+税
発売日:2023年9月30日
ISBN:978-4-627-69171-1

編集部だより「工学書・研究論文の執筆に必要な知識とスキル」

歴史に学ぶ「機械の研究」

工学・工業界ニュース

レビュー

レビューはまだありません。

“機械の研究 2022年3月1日発売 第74巻 第3号” の口コミを投稿します

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です