機械の研究 2022年3月1日発売 第74巻 第3号

2,750 (税込)

本誌「機械の研究」は、1949年(昭和24年)、それまでの
機械工学の概念を脱却して、工学・工業の一環としての機
械工学に関する新しい研究と技術の進歩を提供する事をそ
の主眼に創刊した月刊誌です。工学全般・工業に関連した
研究分野において、最新かつ重要な学理および興味深い研
究成果を平易に解説しています。

在庫あり

判型 B5判
発行日 2022/03/01
JAN 4910028170325
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目次

巻頭連載

CISSにおけるシミュレーションソフトウェア開発と利用(6)
循環器系のマルチスケール血流シミュレーション

東京大学大学院情報情報学環・生産技術研究所
大島まり

展望・総説・総論

高性能圧電薄膜を用いたMEMS 超音波撮像システムの開発

東北大学 大学院工学研究科・工学部
ロボティクス専攻 特任准教授
吉田慎哉

可変金属ナノグレーティングを利用した光位相変調素子

東京農工大学 大学院工学研究院 准教授
岩見健太郎

連載講座

CFDの基礎講座(53)
マイクロポーラ電磁流体への入門 その4「マイクロポーラ電磁流体の熱力学」
―磁性流体・誘電流体・エマルジョン―

慶應義塾大学 名誉教授
棚橋隆彦

機械構造用金属材料の超高サイクル疲労(42)
6. VHCF-2~VHCF-4の10年間の研究動向(22)
15 NIMS における超高サイクル疲労特性に関する研究の取組み(続き)

立命館大学 名誉教授
酒井達雄

脱炭素社会を実現するための材料複合化技術(3)
セラミック遮熱コーティング(TBC) その3

一般財団法人 航空宇宙技術振興財団 評議員
伊藤義康

特別講座:機械系大学院入試問題演習(16)

オイラーの運動方程式の優しい導出について(2)

神奈川大学 名誉教授
伊藤勝悦

コラム:一杯のコーヒーから(182)

Natural Intelligence その3

Stanford University visiting professor
慶應義塾大学 顧問
福田収一

新刊紹介

医療機器開発ハンドブック
山根,隆志,pub.2016
出版社:森北出版
定価:5,400円+税
発売日:2024年4月20日
ISBN:978-4-627-69171-1

編集部だより「工学書・研究論文の執筆に必要な知識とスキル」

歴史に学ぶ「機械の研究」

工学・工業界ニュース

説明

記事ピックアップ
「高性能圧電薄膜を用いたMEMS超音波撮像システムの開発」

高性能な超音波撮像素子の創出を目指し、高SN比を実現できるc軸配向PZT系単結晶系薄膜のSi基板上への形成技術を開発した。そして、超音波撮像素子としての性能の基礎検討のために、1次元pMUTアレイデバイスを試作した。つぎに、ビームフォーミングシステムを構築し、PDMS製の血管ファントムの断面画像の取得に成功した。また、従来のPZT多結晶膜を用いたときと比較して、高SN比の画像を取得できることを示せた。

この基礎検討では、機械走査によって断面画像を取得したが、アレイとシステムをさらに大規模化すれば、電子走査を実現することは可能である。かつては、血圧計は病院にしかなかったが、今では一家に1台ある。もし、MEMS技術によって、高性能かつ安価な超音波撮像素子が実現できれば、超音波医療診断システムが一家に1台置かれる未来が到来するかもしれない。簡単に血管情報を取得できることから、指紋と血管情報を組み合わせた、より高セキュアな生体認証を実現できる可能性もある。超音波技術や医療の「民主化」によって、われわれの健康はよりよくなっていくことが期待される。

東北大学 大学院工学研究科・工学部
ロボティクス専攻 特任准教授
吉田慎哉

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