高温障害に強いイネ

2,640 (税込)

登熟期の高温によって白未熟粒や胴割粒が、生じにくいとされてきたコシヒカリなどの品種や地域の主力中生品種、普通期作などでも頻繁しており、地域・規模ともに過去を上回っている。高温年を中心とした品質低下は、登熟期の高温が直接的引き金ではあるが、背景には温度条件だけではない 様々な要因が複合的に作用していると考えられる。高温障害には、その原因が生理的なものか、構造的なものか、さらに籾の構成要素によるものか、がわかれば高温回避も何らかの方法によってできるであろう。また冷害回避も将来解決の途が拓かれるものと考える。本書は、高温障害の基礎的な研究と同時に実際の栽培回避策を模索する内容で関係者にすすめる。

在庫あり

判型 A5判
第1版
ページ数 147
発行日 2007/08/27
ISBN-13 978-4-8425-0424-7 C3061
ISBN-10 4-8425-0424-2
JAN 1923061024008
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図書館: カーリル
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説明

登熟時の高温による玄米外観品質低下が広い地域で問題となっている。品質低下は白未熟粒や胴割粒などの不完全粒が増えることによるものであり、検査等級が格下げされる。コメの産地間競争が激化する現在、この問題への早急な対応が求められている。

登熟期の高温によって白未熟粒や胴割粒が増えることは以前から知られていた。東北地方の高温感受性が高いとされるササニシキ、登熟初期が梅雨明けの盛夏に重なる関東・東海の早場米や北陸の早生品種、登熟後半ほど気温が高くなる暖地の早期水稲などでの白未熟粒発生、フェーン現象の生じやすい日本海沿岸や関東内陸部などでの胴割粒発生、これらは各地域で問題とされていた。しかし近年の被害粒発生、とくに白未熟粒は、生じにくいとされてきたコシヒカリなどの品種や地域の主力中生品種、普通期作などでも頻発しており、地域・規模ともに過去を上回っている。おりしも「地球温暖化」が取りざたされており、地球規模の温度上昇が基盤にあるのではないかとの指摘もある。確かに、高温年を中心とした品質低下は、登熟期の高温がその直接的引き金であろうが、実は背景には単純な温度条件だけではない様々な要因が複合的に作用していると考えられる。北陸地域を例に、被害発生に関わると推定される要因を含めてその背景を概観し、当面の技術的対策の方向を考察する。

(1章より抜粋)

目次

Ⅰ.緒言
 1.はじめに
 2.高温登熟被害の発生要因
 3.北陸地域で実施中の技術対策
参考文献

Ⅱ.高温障害の生理・生態
 1.高温耐性品種育成における育種の現状と課題
 2.登熟期の高温が子房の転流・転送系およびアミロプラストの構造におよぼす影響
 3.高温が幼穂形成期以降の生殖生長におよぼす影響
 4.登熟期の高温による白未熟粒発生と粒重低下―高温の範囲と遭遇時期との関係―
 5.籾への炭水化物供給から見た高温登熟性に優れるイネ
 6.高温による白未熟粒の発生と登熟期間の葉色の影響
 7.高温登熟と根の広がり
 8.胴割れ米の発生と高温登熟
 9.水稲の高温登熟障害発生要因と対策技術開発の現状
 10.高温登熟と食味
参考文献

Ⅲ.こしいぶき
 1.開発の背景と経緯
 2.育成経過
 3.品種特性の概要
 4.「こしいぶき」の育成に適用した新しい選抜法
 5.高品質・極良食味米生産のための収量および収量構成要素と生育指標・品質目標と収量および収量構成要素
 6.高品質・極良食味米生産のための重点栽培技術
 7.現地適応性と市場評価
参考文献

Ⅳ.てんたかく
 1.背景
 2.育成経過
 3.品種特性の概要
 4.高温登熟および日照不足に対する耐性
参考文献

まとめ
索引

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