有限要素法のモデル化技術と応用解析

4,400 (税込)

本書は、有限要素法を使用する際に必要不可欠なモデル化技法といくつかの実用的問題へのその技法の適用について解説している。有限要素法を学ぶ学生および機械システムに携わる技術者向きの実用書である。

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判型 A5判
第1版
ページ数 274
発行日 2007/06/27
ISBN-13 978-4-8425-0422-3 C3053
ISBN-10 4-8425-0422-6
JAN 1923053040009
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説明

連続な問題領域を小さな、「有限要素」あるいは単に「要素」と呼称されている、有限の大きさの領域の集まりとして取り扱うという有限要素法の基本的な考え方は、物理的にごく自然な発想であって、その原形は数学者が円の周長や面積を求めようとした2000年以上も昔にさかのぼってみることができる。  しかし、現在の有限要素法の起源は、およそ半世紀前のM. J. Turnerらの研究に端を発している。この研究は、電子計算機の存在を前提にして、航空機の翼の剛性を解析するための解析法を開発したものであるが、このように有限要素法は電子計算機が存在してはじめて実用化しえたものである。  その後の電子計算機の長足の進歩と相まって、有限要素法は急速に発展し、加えて全世界的な規模での多くの研究者による熱心な研究開発と実務者による実際問題への応用の結果として、有限要素法は今日のゆるぎない地位の確立に至っている。  現在の有限要素法は、構造解析と総称されている固体の変形や応力、振動問題、などの解析のみならず、熱や流れの解析、電磁気の解析、化学反応を伴った現象の解析など理工学の関係する広範囲の諸問題の一般的な数値解析法として不動の地位を確立している。これは理学・工学上重要な境界条件などの処理の容易さをはじめ、汎用性において最も有力であることなどに依っている。  このように有限要素法は、現在の科学技術の分野における数値計算にとっては必要不可欠な、かつ非常に強力な計算技法である。そのために、有限要素法に関連する専門書は数多く出版されている。その多くは、問題の離散化に必要な数学的な理論展開に関して解説したものであり、実際問題の解析に際して、どのようなタイプの有限要素を採択し、全体モデルや部分モデルの解析モデルをどのように作成し、精度向上のためにどのような配慮をすればいいか、などの技法や知見、すなわち有限要素法のモデル化技法について解説した専門書は少ない。  そこで、本書の目的としては、有限要素法を使用する際に必須不可欠なモデル化技法といくつかの実用的問題へのその技法の適用について解説することにある。  本書の前半「基礎編」においては、機械システムの設計における有限要素法の重要性と使用上のルール、有限要素のタイプと構造特性および精度、解析モデルの作成と精度向上の技法、材料力学の知識の有効利用、解析結果に対するチェック、等の、有限要素法を学び、使用する際に必要かつ不可欠な基礎的重要事項について解説する。  また、本書の後半「応用編」においては、基礎編において解説した技法、知見、等をベースに、アダプティブ法応用解析、応力集中、接触現象、材料非線形、動的現象、最適設計、等の、実用的ないくつかの問題への有限要素法の適用について解説する。  本書の目的は前述のように、有限要素法を使用する際に必須不可欠なモデル化技法といくつかの実用的問題へのその技法の適用について解説することにあるので、問題の離散化に必要な数学的技法に関する基礎的、かつ必須の事項の全部を省略している。

目次

―基礎編―
第1章 有限要素法のモデル化技術
1.1 シンキングCAEと設計のルール(1.シンキングCAE:2.心眼とTRIZ:3.設計プロセスとCAE:4.構造設計上の概念的ルール:5.構造設計上の具体的ルール)
1.2 大まかな解析と数値シミュレーションとしての有限要素法の重要性(1.大まかな解析:2.有限要素法による解析の意義:3.有限要素法と材料力学との協調)
1.3 有限要素法使用上の概略ルール(1.有限要素法の定義:2.有限要素法の利用上のルール:3.構造要素特性、要素のタイプの選択:4.要素の構造特性)
1.4 有限要素のタイプと要素モデルの解析精度(1.剛性方程式の統一的定式化:2.要素モデルに求められる要件:3.代表的な要素モデルの特性:4.要素剛性マトリックスの数値積分)1.5 解析モデルの作成技法(1.解析モデルの作成法:2.構造体の対称性の利用:3.構造の対称性の利用例)1.6 解析モデルの精度向上技法(1.解析モデルにおける誤差:2.数値解析例)1.7 材料力学の知識の有効利用(1.サンブナンの原理の応用:2.応力と応力集中:3.材料の性質)
1.8 解析結果に対するチェック(1.チェック例:2.結果のチェック法)1.9 応用事例
[事例A]集中荷重を受ける平面突起部の応力集中
[事例B]圧力容器の端部における応力
[事例C]遠心送風機の応力発生メカニズム参考文献
-応用編-
第2章 アダプティブ法による有限要素解析
2.1 アダプティブ法
2.2 アダプティブr法(節点移動法)による解析結果の精度向上(1.OPTIMESHにおけるアダプティブr法:2.大坪らのアダプティブr法)
2.3 アダプティブh法(要素細分割法)による解析結果の高精度化(1.誤差ノルム評価に基づく大坪らのアダプティブh法:2.誤差ノルム評価に基づくO.C. Zienkiewiczらのアダプティブh法:3.誤差の収束特性に基づく横山らのアダプティブh法)
2.4 アダプティブp法(要素高次化法)による解析結果の高精度化(1.アダプティブp法:2.横山らによるアダプティブp法(二次元静弾性応力解析):3.横山らによるアダプティブp法(三次元静弾性応力解析):4 Pro/Mechanicaにおけるアダプティブp法
参考文献
第3章 応力集中の解析・破壊力学への適用
3.1 はじめに
3.2 応力集中係数の定義
3.3 代表的形状の応力集中係数の評価
3.4 疲労強度に及ぼす応力集中の影響
3.5 破壊力学への適用(1.き裂端近傍の変形様式:2.破壊力学パラメータ)
3.6 応力拡大係数の評価法(1.変位外挿法:2.応力外挿法:3.エネルギー法による評価:4.J積分による評価)
3.7 解析結果(1.モードI変形のみの場合:2.モードIとIIの変形が混在した場合:3.破壊力学による健全性評価)
参考文献
第4章 接触問題の非線形現象と解析
4.1 はじめに
4.2 接触力学の基本概念(1.接触/口開き状態と移動境界:2.固着/すべり状態とマイクロスリップ:3.荷重経路に依存する非線形現象:4.接触問題の分類と特性)
4.3 ラグランジュ乗数法とペナルティ関数法(1.ラグランジュ乗数法:2.ペナルティ関数法:3.ラグランジュ乗数法とペナルティ関数法の比較)
4.4 接触問題における有限要素法の定式化(1.接触条件の種類と定式化:2.ラグランジュ乗数法に基づく定式化:3.ペナルティ関数法に基づく定式化:4.数値計算方法)
4.5 数値計算例(1.軸の焼ばめ問題:2.ヘルツの接触問題:3.かん合部品のスティック・スリップ問題)
4.6 まとめ
参考文献
第5章 材料非線形問題の解析
5.1 降伏応力
5.2 材料の降伏(1.相当応力と相当塑性ひずみ:2.初期降伏と後続の降伏:3.降伏条件)
5.3 硬化法則(1.等方硬化則:2.移動硬化則)
5.4 塑性流れ則
5.5 弾塑性構成式(1.弾性域での構成式:2.塑性域での構成式)
5.6 弾塑性解析例
参考文献
第6章 動解析への応用
6.1 振動の基礎(1.自由振動:2.強制振動)
6.2 振動解析の方法(1.固有値解析:2.周波数応答解析:3.過渡応答解析)
6.3 有限要素モデル(1.モデル化の概要:2.質量モデル:3.減衰)
6.4 固有値解析の事例
[事例1]棒の縦振動の固有振動数と固有モード
[事例2]平面トラスの固有振動数と固有モード
[事例3]四辺形平板の曲げ自由振動(変形の対称性の適用例)
[事例4]グヤン縮小法による固有値解析
[事例5]補強材の付いた長方形板の固有値解析-線形解析
6.5 直接積分(1.時間ステップ幅Δtと精度:2.時間ステップ幅Δtと安定性)
[事例6]
6.6 モード解析法
[事例7]モード解析法による周波数応答解析と過渡応答解析
参考文献
第7章 感度解析
7.1 差分法による感度解析
7.2 静的感度
7.3 固有値の感度
7.4 感度解析の例
参考文献
第8章 最適設計への応用
8.1 最適化手法(1.最適化問題の定式化:2.感度解析ベースの手法:3.確率ベースの手法)
8.2 適用事例
参考文献
索引

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