創造的工学設計の方法

4,400 (税込)

本書は「工業製品などの人工物をいかによりよく設計するにはどのようにすればよいか」に関する入門書である。

在庫あり

判型 B5判
第1版
ページ数 209
発行日 2003/03/24
ISBN-13 978-4-8425-0342-4 C3053
ISBN-10 4-8425-0342-4
JAN 1923053040009
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図書館: カーリル
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目次

1章 発明、アイディア発想、工学設計

1.創造と発明
2.「設計する」ということ
3.発明思考のメカニズム
4.発明、創造的設計のための枠組み

2章 設計支援法の概要と位置づけ

1.体系的アプローチによる工学設計法
2.VE(価値工学)による製品設計
3.品質機能展開法(QFD)
4.TRIZ(問題の発明的解決の理論)
5.USIT法-簡易化TRIZ
6.品質工学(タグチメソッド)
7.設計支援法が具備すべき機能

3章 体系的アプローチによる工学設計法

1.「製品企画と役割の明確化」フェーズ
2.「概念設計」フェーズ
3.適用事例:空缶回収装置

4章 VEによる製品設計

1.VEの考え方とVEアプローチによる製品設計
2.VEアプローチによる製品設計の事例
3.まとめ

5章 品質機能展開

1.基本概念
2.顧客の求める品質(機能)-目的の体系
3.設計で実現すべき品質(機能)-手段の体系
4.品質表-目的と手段の対応マトリックス
5.企画品質の設定-要求品質重要度
6.品質表の処理手法と方針策定
7.部品重要度、コスト展開など種々の発展方向

6章 TRIZ

1.TRIZの概要
2.TRIZの方法
3.システム対立の解消の典型的手法
4.TRIZの理解を助ける例題
5.まとめ

7章 USIT法:統合的構造化発明思考法(簡易化TRIZ)

1.USIT法の問題定義のプロセス
2.USIT法の問題分析のプロセス
3.USIT法における解決策コンセプト生成の段階
4.USIT法の改良
5.USIT法の企業への導入方法

8章品質工学(タグチメソッド)

1.新製品開発と品質工学
2.品質工学の発祥と今後の発展
3.品質工学の構成
4.機能性の評価の考え方
5.基本機能による設計
6.開発と設計の効率化の課題
7.企業のコストと消費者の損失のバランス
8.事例:電子回路のパラメータ設計の手順

9章 物理原理表とTRIZの活用

1.物理原理表の紹介
2.事例:コーヒーメーカ-改良型設計の例-
3.事例:ワンタッチ傘の機構学的設計例
4.事例:スキー振動体感装置-TRIZと機械力学の応用例-
5.事例:可変圧縮比エンジン-TRIZによる設計案の連鎖的創出例-
6.事例:平板型スピーカ-極端な設計条件変更による創造設計の例-
7.まとめ

付録A アイディア発想法
付録B TRIZのツールの説明
付録C 下位機能を実現する物理原理表・エネルギーと信号の変換、拡大、縮小表

説明

本書は「工業製品などの人工物をいかによりよく設計するにはどのようにすればよいか」に関する入門書である。大学高学年や大学院の学生の工学設計の演習用テキストに、あるいは若手技術者の実務や企業内での勉強会の教材に供することができるように編集してある。

「設計する」行為を支援する設計法として、従来から「価値分析」あるいは「価値工学」、欧米で研究されてきた研究成果をポールとバイツが取りまとめた「体系的アプローチによる工学設計」、わが国で考案され米国で集大成された「コンカーレント・エンジニアリング」、さらに最近わが国で注目を集めている旧ソ連で考案され体系化された「TRIZ」がある。

さらに、TRIZを簡略化され使いやすく工夫された、簡易化TRIZとよぶのが妥当と思われる「USIT」がある。これらはいずれも工学設計法や設計問題解決法に関するものである。「タグチメソッド」は製品の機能を最も効果的に発揮できるように、製品開発段階で設計パラメータを最適値に設定するための一種の実験計画法である。

独創的な設計を支援するのに優れた方法が具備しなければならない機能としては、

1)アイディアを誘発するものであること
2)設計者自身の知識やノウハウを超えて、広く他の知識やノウハウを動員できるものであること
3)もれのない設計ができる枠組みや手法を提供できるものであること
4)提案された手順に従って設計すればそこそこの設計が行なえること

がある。

先に挙げた方法はそれぞれ特徴があり、これらの機能のいずれかを支援してくれる。また、新しいものを創造するためには工学設計の上流段階に力を注ぐ必要があるとされている。

本書は、概念設計とそれ以前の上流段階に焦点を当ててまとめたもので、設計の際にそのまま利用できる実用書になっている。1章は発明と工学設計に関する諸側面を概説している。2章は上記の方法の特徴を概説している。3章以下はこれらの方法を実用に供せるレベルで述べている。9章にはポール&バイツの工学設計とTRIZを適用した設計事例を述べている。付録にはルール、手法、原理等をまとめてあるので、設計時に随時活用されたい。「習うより馴れよ」という格言がある。本書に載っている各種方法のうち、最も適したものをぜひかかえている問題に適用してほしい。

(序文より)

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