畜産の研究 2020年9月1日発売 第74巻 第9号

戦後、日本の畜産は先進国に一刻も早く追いつこうと、暗中模索のうちに数多くの研究が行われていました。そのような背景のもとで、昭和22年に姉妹誌である「農業および園芸」から、注目を浴び始めた畜産分野を独立させたのが本誌です。本誌は畜産研究関係者の中でも、試験研究所・大学先進農家に主な読者層を有し、研究要報や農家の経営事例をはじめとし、さまざまな情報を提供し続けています。

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判型 B5判
発行日 2020/09/01
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目次

産業動物

日本の畜産と農業のレビュー

~その7 日本農業の中の米①~
(畜産飼料調査所主宰)阿部 亮

輸出で変わる日本の畜産

(共立製薬株式会社 上級顧問)北野良夫

「家族農業の10年」が目指すもの
―持続可能な社会へ―

(加藤技術士事務所 代表,技術士(農業))加藤武市

生物統計学講座(4)
―正規分布の検定―

(元慶応義塾大学総合政策学部非常勤講師)小林克己

家畜飼養管理の実践(9)
―牛の搾乳管理―

(元東京農業大学)佐藤光夫
(静岡県立農林環境専門職大学生産環境経営学部)祐森誠司

飼料学(186)
―ペットフードの課題―

(静岡県立農林環境専門職大学)祐森誠司
((一社)日本科学飼料協会)石橋 晃

なぜホモ・サピエンスだけが生き延びることができたのか?

(元農林水産省畜産試験場・近畿大学名誉教授)角田幸雄

Dr. Ossyの畜産・知ったかぶり(111)
歴史の中で生まれて偶像化された動物③

(麻布大学名誉教授)押田敏雄
(静岡県立農林環境専門職大学生産環境経営学部)祐森誠司

糖質制限から見えるこれからの食と健康および農牧業技術協力(その24)
―糖質制限を化学する:ビタミン群について―

((株)宏大,エクアドル リトラル工科大学)冨田健太郎

説明

今月のピックアップ「輸出で変わる日本の畜産」

我が国は本格的な少子高齢化・人口減少に伴って,農林水産物等の消費の減少に加え,消費者価格の低廉化が見込まれる。このような中で,農業・農村の持続的発展を確保し,農業生産の基盤を確固たるものにするためには,国内における生産の拡大と我が国のブランド品を輸出することが重要であり,輸出拡大に向け官民が総力を挙げて最大限取り組むこと必要がある。グローバル化の進展の中で,日本の畜産を成長させるためには,国が重要な施策として掲げている「輸出」は避けて通れないものと考える。

畜産の現状は,新規就農者や後継者不足,さらには飼料の高止まりなどが原因し,飼養頭数の著しい減少はないものの,戸数の減少は否めない現実がある。今後,国策として輸出が進められていくとすれば,日本の畜産は新たな段階における変化をもたらすものと思われる。さらに,大きな胃袋を持つ隣国中国への輸出が恒常的に可能となった場合,日本の畜産は持続的に発展し大きく変化していくだろうし,関連産業も含め日本産業の再生に繋がるものと思われる。

このような状況を踏まえ,輸出による日本畜産の将来的な発展性について考えてみたい。

(共立製薬株式会社 上級顧問)北野良夫

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