説明
今月のピックアップ「輸出で変わる日本の畜産」
我が国は本格的な少子高齢化・人口減少に伴って,農林水産物等の消費の減少に加え,消費者価格の低廉化が見込まれる。このような中で,農業・農村の持続的発展を確保し,農業生産の基盤を確固たるものにするためには,国内における生産の拡大と我が国のブランド品を輸出することが重要であり,輸出拡大に向け官民が総力を挙げて最大限取り組むこと必要がある。グローバル化の進展の中で,日本の畜産を成長させるためには,国が重要な施策として掲げている「輸出」は避けて通れないものと考える。
畜産の現状は,新規就農者や後継者不足,さらには飼料の高止まりなどが原因し,飼養頭数の著しい減少はないものの,戸数の減少は否めない現実がある。今後,国策として輸出が進められていくとすれば,日本の畜産は新たな段階における変化をもたらすものと思われる。さらに,大きな胃袋を持つ隣国中国への輸出が恒常的に可能となった場合,日本の畜産は持続的に発展し大きく変化していくだろうし,関連産業も含め日本産業の再生に繋がるものと思われる。
このような状況を踏まえ,輸出による日本畜産の将来的な発展性について考えてみたい。
(共立製薬株式会社 上級顧問)北野良夫
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