生物統計解析と実験計画

3,300 (税込)

農学や生物学などの生物科学系分野の学生や研究者を対象にして、統計解析ならびに実験計画の考え方と手法を平易に解説した書。

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著者:
判型 A5判
第1版
ページ数 199
発行日 2002/03/12
ISBN-13 978-4-8425-0094-2 C3061
ISBN-10 4-8425-0094-8
JAN 1923061030009
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図書館: カーリル
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目次

第1部 統計解析:
1章 データの整理と解析(1.データの整理による情報の集約、2.1変量データの頻度分布図、3.2変量データの散布図、4.母集団の母数と正規分布、5.母数の推定、6.標本のランダム抽出、7.演習問題)
2章 平均と分散(1.記号と数式の表記、2.電卓の使い方、3.標本の平均と分散、4.平均と分散の計算、5.標準誤差と変異係数、6.演習問題)
3章 確率と確率分布(1.確率、2.確率分布、3.二項分布、4.ポアソン分布、5.正規分布と標準正規分布、6.Studentのt分布、7.χ自乗分布、8.F分布、9.演習問題)
4章 統計的検定(1.データの標準化、2.平均の区間推定、3.二つの平均値の差の検定、4.三つ以上の平均値の多重比較検定、5.分散比のF検定、6.理論値との適合度を調べるχ自乗検定、7.演習問題)
5章 複変数データの解析(1.相関と相関図の作成、2.共分散と相関係数の計算、3.相関係数の有意性検定、4.一次回帰式の計算、5.回帰係数の有意性検定、6.回帰式による予測、7.相関と回帰の関係、8.重回帰式と重相関係数、9.二つの説明変数をもつ重回帰式の計算法、10.演習問題)
第2部 実験計画:
6章 実験計画の考え方(1.因子と水準、2.実験誤差の管理、3.実験の誤差と精度、4.反復の意義と反復数、5.ランダム化、6.局所管理、7.主効果と相互作用)
7章 一元配置実験(1.試験区の設定とデータの形式、2.モデルと自由度の分割、3.分散分析とF検定、4.分析と検定の例、5.一元配置の原理を活用したグリッド方式、6.演習問題)
8章 繰返しのある二元配置実験(1.試験区の設定、2.データの形式、3.モデルと自由度の分割、4.分散分析とF検定、5.相互作用、6.母数模型と変量模型、7.分析と検定の例、8.演習問題)
9章 乱塊法実験(1.試験区の設定、2.ブロックのとり方、3.データの形式、4.モデルと自由度の分割、5.分散分析とF検定、6.分析と検定の例、7.付随観測データを用いた共分散分析、8.演習問題)
10章 反復のある三元配置実験(1.試験区と反復の設定、2.モデルと自由度の分割、3.分散分析とF検定、4.分散分析と検定の例)
11章 分割区法実験(1.試験区の設定と反復のとり方、2.モデルと自由度の分割、3.分散分析とF検定、4.分析と検定の例)
12章 2水準直交配列実験(1.直交ベクトルと直交配列表、2.2n直交配列表と処理区の割付け、3.自由度の分割と分散分析、4.分析と検定の例、5.演習問題)
13章 3水準直交配列実験(1.直交ベクトルの作り方、2.3n直交配列表への主効果の割付と試験区の設定、3.自由度の分割と分散分析、4.分析と検定の例、5.演習問題)、補章 ベクトルと行列(1.集合と元の法則、2.ベクトルとその集合、3.ベクトルの演算、4.ベクトルの一次結合、5.行列の演算、6.行列式の定義と意味、7.行列式の基本的性質、8.行列式の展開と値の求め方、9.逆行列とその性質、10.連立1次方程式の解法、11.固有値問題)
付表、用語解説、索引

説明

生物の生育や生殖に関連する形質(形や性質)の多くは、微小な作用をもつ微働遺伝子(ポリジーン)に支配されており、連続的に変異する量的形質である。

また、農業生産の上では、作物の収量、品質、環境耐性などの重要な特性の多くが量的形質であり、それらは、多数のポリジーンが多くの環境要因と複雑に働き合って発現する。このため、生物の進化や作物の改良の上で重要な量的形質の遺伝学的解析や分子生物学的な解明は、あまり進んでいない。

農業上重要なポリジーン支配の量的形質の改良では、一般遺伝学や分子生物学の手法ではなく、集団遺伝学的あるいは統計遺伝学的な手法で、作物集団の遺伝変異の解析や選抜が行われる。したがって、作物育種には、統計学並びに統計遺伝学の知見と技術が不可欠である。

大きな書店の店頭では、CPやIT関連の専門書とともに、統計理論や統計解析に関する書籍が数多くみられる。これらの中には、統計理論に重点をおいた専門書や工学や社会・経済学の学生や研究者を対象にした実用書が多い。しかし、農学や生物学などの生物科学系分野の学生や研究者を対象にして、統計解析ならびに実験計画の考え方と手法を平易に解説した実用書は少ない。

そこで、本書では、第1部で、大学学部学生のための1学期(半年間の90分×15回相当)分を想定して、統計理論や数式の説明は最小限にとどめ、統計解析の基本的な考え方、統計量の計算や統計的検定の実践的方法の習得ができるように記述し出版した。著者は、東京農業大学で学部学生や大学院農学研究科の修士・博士過程の学生達を指導する中で、統計解析と実験計画の考え方と実践的手法の習得の必要性を痛感し、本書の出版を計画した。この本では、本文の流れをよくして理解を促すために、文中では専門用語の説明や解説は極力さけて、巻末に主要な専門用語に解説を加えてあるので用語集としても活用されたい。

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