目次
展望・総説・総論
デジタル画像相関法を用いた変位・ひずみ測定原理と破壊力学への応用
青山学院大学 理工学部機械創造工学科 教授
米山 聡
界面組織制御にもとづくアルミニウム合金/鋼異材接合の高強度化
東北大学 大学院工学研究科 材料システム工学専攻 助教
鈴木聖顕
流体騒音の低減を目的とした形状最適化手法
横浜国立大学 大学院工学研究院 システムの創生部門 助教
草野和也
インクジェットナノフルイド液滴の乾燥ダイナミクス―流動遷移と堆積パターンの体系化―
東北大学 大学院工学研究科 機械機能創成専攻 准教授
庄司衛太
連載講座
CAEを活用した生産技術分野の最適設計(1)
最適設計の考え方
金沢大学 設計製造技術研究所 教授
北山哲士
相変化スラリーの基礎と研究の最前線(4)
アイススラリーの伝熱特性と予測
青山学院大学 理工学部 機械創造工学科
(教授)熊野寛之
(助教)森本崇志
細い円柱形状物体に沿う流れの予測と制御(2)
乱流瞬時構造と乱流摩擦抵抗の予測
福井大学 工学系部門 工学領域 機械工学講座 准教授
太田貴士
福井大学 名誉教授
家元良幸
福井大学大学院 工学研究科 安全社会基盤工学専攻
白畑風太郎
特別講座:機械系大学院入試問題演習
(73)「機械力学:神戸大学2025年夏季実施より」
神奈川大学 名誉教授
伊藤勝悦
新刊紹介
宮川浩/編集 小池誠/編集
出版社:朝倉書店
定価:5,000円+税
発売日:2023年10月30日
ISBN:978-4-254-23589-0
工学・工業界ニュース
説明
新連載
CAEを活用した生産技術分野の最適設計
機械工学に限らず、土木工学・建築工学、航空宇宙工学、材料工学、電気工学、化学工学など、幅広い工学分野において CAE(Computer Aided Engineering)の活用は進んでおり、企業の研究開発ではフロントローディングを効率的に実施するための 1 つのツールとなっている。CAE を活用して工学設計を進める利点としては大きく、
- 開発初期段階において、仮想環境下でさまざまな検討ができるため、課題点の早期発見に役立つ。
- 事前検討が可能なため、後工程の手戻りや修正作業を大幅に抑えることができ、開発期間の短縮が期待できる。
- 結果的に、開発全体のコスト削減が期待できる。
などが挙げられる。細かなことをいえば、実際の人工物(部品や製品)を対象とした実験では正確に把握・評価が困難であろう物理量を定量的に評価でき、同時に可視化もできるため、設計者にとって、CAE は非常に強力かつ便利なツールになっている。また、一定の訓練を積めば、工学になじみがない人にとっても比較的容易に使うことができるようにもなってきている。
さて、ものづくりの基盤である生産技術分野に目を向けると、CAE の活用は積極的に進んでいると思われる。一方で、現象把握や実物・実験結果との合わせこみに留まり、「何をどうしたいか」 という設計の視点で CAE を活用しているかというと、疑問が残るのも事実である。上述したように、CAE ではさまざまな物理用を定量的に評価できるという特徴を有しているので、より踏み込んで最適設計の考えをもって取り組むことができれば、効率的な研究開発を可能にする。すべての教育機関のカリキュラムを調べているわけではないが、機械系において 「最適化」 や 「最適設計」 といった講義科目は多くないと思われる。そのため、研究開発に携わる企業の技術者にとっては、自分の業務や講習会、セミナーなどを通じて、最適化や最適設計を学ぶことが多いと思われる。独学で最適設計を学ぶことは大変であるし、日々の業務をこなしながら最適設計を学ぶことはさらに大変である。
本稿では、最適設計の初学者やこれから取り組んでみようと考えている機械系の技術者を対象に、最適設計の考え方や基礎的な事柄について、わかりやすく説明する。
金沢大学 設計製造技術研究所 教授
北山哲士
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