説明
今回刊行する実験法は,初心に戻るという意味を込めて,初版と同じ題名とした. これは,土壌微生物分野では,新たな手法が各分野に次々と取り入れられる一方,40年近く以前と今日とで重要性がほとんど変わらない手法もあるからである.
基本は「新編 土壌微生物実験法」の内容を踏襲する一方,DNA/RNA抽出法,DNAを用いた各種解析法,リン脂質脂肪酸やキノンプロファイルに基づく群集構造解析法,SIP法などを新たに加えた.それに伴い統計手法も新たに紹介した.
また,我が国で問題となっている主要な病原菌を紹介するだけでなく,それらの生物防除に関する研究手法も記載した.一方で,土壌環境分析法(博友社,1997)に掲載されている項目は簡略化あるいは削除した.
その結果,
本実験法は
第1部:土壌微生物実験を始めるにあたって
第2部:微生物数・量・活性の測定
第3部:微生物群集構造解析
第4部:特定微生物の解析 その1 −土壌伝染性病原菌など−
第5部:特定微生物の解析 その2 −窒素循環に関与する微生物−
の5部構成となった.
なお,前版までと同様,付録には培地や染色液の組成,MPN表を用意し,また,硝化菌・脱窒菌や土壌伝染性病原菌など特定微生物を検出するためのプライマー情報を掲載したので,活用されたい.
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