農業および園芸 2026年1月1日発売 第101巻 第1号

2,420 (税込)

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この商品の発売予定日は2026年1月1日です。

判型 B5判
発行日 2026/01/01
JAN 4912073030166
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目次

口絵

季節の花〔190〕-1月の花 フラグミペディウム・ロンギフォリウム,ビヨウタコノキ(実),ヒメショウジョウヤシ,ベニワビスケ,モノレナ・プリムリフロラ,サンゴミズキ・シビリカ

元 島根大学 生物資源科学部
細木高志

日本農学会シンポジウム「農学における健康とは?」

シンポジウムの意義と概要

(一社)日本農学会会長
東京農業大学 客員教授
大杉 立

人と植物の健康に影響を及ぼす植物の微量気体の交換

静岡県立大学 食品栄養科学部
谷 晃

気候変動下におけるコメの眠りと澱粉代謝

新潟大学 社会連携推進機構
三ツ井敏明

家畜健全育成からヒトの健康生活の向上に貢献するイムノバイオティクスの魅力

東北大学 大学院 農学研究科
北澤春樹

食と健康 ―食品の機能性の観点から―

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
山本(前田)万里

樹木医学の視点からみた樹木の健全性

日本大学 生物資源科学部
太田祐子

水産生物の健康とヒトとの関わり ―養殖業の健全で持続的な発展のために

東京海洋大学 学術研究院
佐野元彦

気候変動・食料危機と土壌の健康

福島国際研究教育機構 土壌ホメオスタシス研究ユニット
藤井一至

食と生態系の健康を支える有機農業の可能性 ―「環境再生型農業」の再定義―

島根大学 生物資源科学部
金子信博

生物多様性と人々のウェルビーイングをつなぐ農業の役割

東京大学 大学院 農学生命科学研究科
橋本 禅

論説・総説・資料・実用

人工光室内におけるイチゴ栽培システム改良に関する研究

園芸研究家
三浦周行

農学と医学をつなぐ哲学とエビデンス ―自然農法から農医連携を考える―

京都府立医科大学 大学院医学研究科
杉岡良彦

国内外の科学的知見にもとづく有機栽培と生物多様性保全の関係

農研機構 農業環境研究部門 農業生態系管理研究領域
片山直樹

連載記事

ブタの生殖バイオテクノロジー〔17〕
皮膚異種移植 (Xenogeneic skin transplantation)

信州大学名誉教授
辻井弘忠

人工降雨・降雪のための液体炭酸法〔7〕
第7章 内閣府日本学術会議からの提言(対外報告)

九州大学 名誉教授
真木太一

農界ニュース

説明

日本農学会シンポジウム「農学における健康とは?」

2025年度の日本農学会シンポジウムではテーマを「農学における健康とは?」とし、「健康」という側面から農学研究を捉え直し、作物、土壌、家畜、魚類、森林、環境(生態系)というさまざまな分野における健康に関する研究の成果を紹介し、日本の農学における健康研究の将来について、さまざまな角度から議論を深めました。

静岡県立大学食品栄養科学部の谷晃氏は、「人と植物の健康に影響を及ぼす植物の微量気体の交換」と題して、植物の放出する多様なテルペン類を紹介し、香りの人への効果、光化学オキシダント生成への関与、また、植物の汚染ガス吸収による大気浄化などの役割について述べました。

新潟大学社会連携推進機構の三ツ井敏明氏は、「気候変動下におけるコメの眠りと澱粉代謝」と題して、高温登熟下における休眠遺伝子の働きがコメの品質維持に重要な役割を果たすことなどを示しました。

東北大学大学院農学研究科の北澤春樹氏は、「家畜健全育成からヒトの健康生活の向上に貢献するイムノバイオティクスの魅力」と題して、イムノバイオティクスが宿主本来の有する免疫機能の増強を助けることの家畜やヒトにおける重要性と今後の展望について述べました。

農研機構の山本(前田)万里氏は、「食と健康-食品の機能性の観点から-」と題して、機能性表示食品制度について述べるとともに、軽度の体調不良を改善するための食品探索などをおこなう広範なプロジェクトの成果を紹介しました。

日本大学生物資源科学部森林学科の太田祐子氏は、「樹木医学の視点からみた樹木の健全性」と題して、都市域の樹木本来の健康や健全性と人間による管理手法が必ずしも合致していないことなどを紹介しました。

東京海洋大学の佐野元彦氏は、「水産生物の健康とヒトとの関わり:養殖業の健全で持続的な発展のために」と題して、水産養殖の現状、魚病の実態、給餌・無給餌養殖と環境との関わりなどについて紹介しました。

森林研究・整備機構森林総合研究所の藤井一至氏は、「気候変動・食料危機と土壌の健康」と題して、土壌の健康の定義から始まり、その多様性、森林・耕地生態系の持続性維持における土壌ホメオスタシスの重要性などについて述べました。

福島大学食農学類の金子信博氏は、「食と生態系の健康を支える有機農業の可能性-「環境再生型農業」の再定義-」と題して、有機農業とは異なる環境再生型農業の紹介とその重要性について述べました。

最後に、東京大学大学院農学生命科学研究科の橋本禅氏は、「生物多様性と人々の健康をつなぐ農業」と題して、農業のもつプラス・マイナス両面を含めた多面的役割が人々の健康に果たす役割などと今後の展望について述べました。

(一社)日本農学会会長
東京農業大学 客員教授
大杉 立

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