畜産の研究 2020年11月1日発売 第74巻 第11号

戦後、日本の畜産は先進国に一刻も早く追いつこうと、暗中模索のうちに数多くの研究が行われていました。そのような背景のもとで、昭和22年に姉妹誌である「農業および園芸」から、注目を浴び始めた畜産分野を独立させたのが本誌です。本誌は畜産研究関係者の中でも、試験研究所・大学先進農家に主な読者層を有し、研究要報や農家の経営事例をはじめとし、さまざまな情報を提供し続けています。

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判型 B5判
発行日 2020/11/01
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目次

産業動物

日本の畜産と農業のレビュー
~その9 日本農業の中の米③~

(畜産飼料調査所主宰)
阿部 亮

これからの畜産業と野生動物の関わり方に対する考察
-家畜伝染病予防法施行規則の一部改正後をふまえて-

(和牛繁殖経営)
阿部忠之

改正動物愛護管理法と災害時の対応
―北海道胆振東部地震を振り返って―

(JAHAC)中谷(細田)祥子・中谷実希哉

日本における養蜂の基礎データ収集の必要性
―「蜜蜂飼育届」の都道府県別書式の差から見た課題と改善提案―

(総合地球環境学研究所)
真貝理香
スピーゲルバーグ マキシミリアン
ルプレヒト クリストフ
田村典江

許さない・豚泥棒どう対応すべきか

(麻布大学名誉教授)
押田敏雄

(静岡県立農林環境専門職大学生産環境経営学部)
祐森誠司

ウシ卵子と胚操作(2)

(元東北大学教授)
菅原七郎

家畜飼養管理の実践(11)
―牛の衛生管理―

(元東京農業大学)
佐藤光夫

(静岡県立農林環境専門職大学生産環境経営学部)
祐森誠司

飼料学(188)
―本質的な自給率の向上を目指す―

(静岡県立農林環境専門職大学)
祐森誠司

((一社)日本科学飼料協会)
石橋 晃

生物統計学講座(6)
―3群以上の多群間検定(分散を利用した検定)―

(元(独)製品評価技術基盤機構(NITE)安全審査課非常勤技術専門職)
小林克己

糖質制限から見えるこれからの食と健康および農牧業技術協力(その26)
―糖質制限を化学する:ビタミンB12とペアで働く葉酸 & 荒木医師の講義内容―

((株)宏大 & エクアドル,リトラル工科大学)
冨田健太郎

Dr. Ossyの畜産・知ったかぶり(113)
歴史の中で生まれて偶像化された動物⑤

(麻布大学名誉教授)
押田敏雄

(静岡県立農林環境専門職大学生産環境経営学部)
祐森誠司

「国牛十図」などにみる御厨牛(1)

(広島大学大学院生物圏科学研究科・長崎県肉用牛改良センター)
松尾雄二

豚熱の初発後2年経過しても清浄国に戻れない厳しい現実!

(獣医師,Texas A & M.,Ph.D.)
小野嘉隆

BSE発生起源の真実を究める
-真説名は「殺虫剤哺乳ルート伝達説」-

(元農水省 福島種畜牧場長)
長岡正二

説明

今月のピックアップ
日本における養蜂の基礎データ収集の必要性―「蜜蜂飼育届」の都道府県別書式の差から見た課題と改善提案―

ミツバチを含めたポリネーター(送粉者:花粉を媒介する昆虫など)の減少が,世界的に懸念される昨今,欧米各国ではミツバチやポリネーターの保護政策を国家戦略として積極的に乗り出す事例が広がっており,我が国においても,養蜂や蜜源植物に関する基礎データの収集は急務であると考えられる。

1955年制定の従来の「養ほう振興法」においては,商業的な養蜂を行う養蜂業者(一般的にはセイヨウミツバチ飼育)は,都道府県知事への届出が必要とされたが,ニホンミツバチなどの趣味養蜂に関しては,届出は不要であった。しかし趣味養蜂家の増加とあいまって,2012年に「養蜂振興法」へと改正され,養蜂を業とする者だけでなく「蜜蜂の飼育を行う者」が,届出の対象となった。さらに新法下では,蜜源植物の保護・増殖は,国および地方公共団体の役割と明記された。しかし法改正以降も「蜜蜂飼育届」の用紙の書式や記載項目が都道府県によって異なっており,法の下では,セイヨウミツバチとニホンミツバチは区別なく扱われているという実情がある。こうした状況では,国・地方自治体双方において,養蜂振興や送粉者保護,蜜源植物増殖に関する戦略策定に支障をきたすと考えらえる。

そこで本稿では,全都道府県の蜜蜂飼育届の記入項目を調査・比較し,現状および課題を把握した。そして,効果的な養蜂をめぐる政策立案・地域づくりのためには,今後どのように届出内容を見直し,データ収集を改善すべきかを検討した。

(総合地球環境学研究所)真貝理香
スピーゲルバーグ マキシミリアン
ルプレヒト クリストフ
田村典江

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