米の外観品質・食味
― 最新研究と改善技術 ―
 
 
 
松江勇次 編著
 

■定価(本体6,400円+税)
■A5判 490頁
■発行年月  2018.03
■ISBN 978-4-8425-0563-3

 
 
■概略

 米の食味の向上が求められている。栽培技術から品種改良、温暖化対策まで総合的に論じる。

 
 
■解説

 日本の米作りは長期に渡り苦しい状況にある。消費量および価格の低迷、温暖化による収量の不安定化および食味の低下など、問題が山積している。また、食味向上を目的とした窒素施肥量の削減による収量の低下も起こっている。しかし、食味と収量性を両立させることこそが健全な米作りの本質である。生産コストの削減も考えると、増収は不可欠の課題である。温暖化の深刻化、国際市場における競争の激化など、日本の米作りは今後さらに厳しい状況に置かれると予想される。本書は栽培技術、育種学、植物生理学、植物形態学、食品科学など、各分野の第一人者による、米の食味に関する知見の集大成と言える。研究機関でも栽培現場でも広く有効である。

 
 
■要目
[目 次]

 はしがき

 第I部 良食味水稲品種の育種
  第1章 北海道における水稲良食味品種の開発
  第2章 九州地域における良食味水稲品種の開発
  第3章 高温耐性品種の育成とその課題 ―西日本向け品種―

 第II部 外観品質・食味の評価方法と育種法
  第4章  水稲高温登熟耐性品種の評価方法 ―背白米発生量を指標とする検定法―
  第5章 米の食味の生物的,物理的,化学的評価方法の探索
  第6章 CE-MS で測定した炊飯米に含まれる成分と食味との関係
  第7章 北海道米の澱粉の分子構造と新食味評価手法
  第8章 いもち病圃場抵抗性と良食味特性を結合する育種法
  第9章 米の食味と食味に関連する形質の遺伝解析とその育種的利用
  第10章  高温耐性品種の育成とその遺伝的要因の解明 ―外観品質を主にして―

 第III部 外観品質・食味形成のメカニズム
  第11章 良食味米と低食味米の微細構造的特徴
  第12章 米の食味に関わる可溶性低分子物質
  第13章 米の食味に関与する貯蔵タンパク質の米粒内分布の解析
  第14章 登熟期の高温が種子遺伝子発現および登熟代謝に及ぼす影響
  第15章 高温耐性イネの開発戦略 ―澱粉代謝関連酵素の細胞分子生物学の視点から―
  第16章 胴割れ米の発生に関わる諸要因
  第17章  フェーンによる乳白粒発生メカニズム
      ―イネの細胞水分状態計測の活用による機構解明―

 第IV部 外観品質・食味の改善技術
  第18章 米の食味・外観品質と養分・気象環境
  第19章 水稲の品質と稲体窒素栄養条件や施肥法の関係
  第20章 高温登熟障害の回避に向けた研究
  第21章 北海道における良食味低蛋白米の生産技術
  第22章 北海道におけるうるち米の外観品質とその変動要因
  第23章 分げつの発生制御による高品質・良食味米安定生産技術
  第24章  高温登熟条件下における増収,品質向上対策
      ―登熟期間中の水管理と玄米仕上げ水分および玄米形状の視点から―
  第25章 米の収穫後技術による品質・食味の向上
  第26章 高温登熟障害の克服に向けた福岡県の取り組みと今後の課題
  第27章 高温登熟障害の克服に向けた福井県の取り組みと今後の課題
  第28章  高温障害回避技術の構築を目指して ―水田の水管理による熱環境の改善―
  第29章 酒米の品質と気象との関係

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