新版 ベルト伝動・精密搬送の実用設計
 
 
 
ベルト伝動技術懇話会編(編集委員長 小山富夫(大阪工業大学))
編集委員/明石貴光・上野篤郎・内村之衛・榎田政純・尾仲喜章・中村晴彦・村岡 隆
 
 
■定価 4,620円 (本体価格 4,400円)
■A5判 197頁
■送料 290円
■発行年月  2006.8
■ISBN 4-8425-0387-4
 
 
■概略
本書は、ベルト伝動技術懇和会が『ベルト伝動の実用設計(1996年発行)』を基に全面改訂するという意気込みで,新しい観点から最新のベルト伝動技術をとりまとめ,図表等を見やすくし,機械設計技術者の便宜を図った新版。
 
■解説
最近のIT関連技術の発展のような派手さはないが、ベルト伝動技術は歯車やチェーンと同様に、動力伝動・回転伝達用機械要素として不可欠の存在であり、機械工業を支える基盤技術の一つであることに変わりはない。1996年に、ベルト伝動技術懇話会編「ベルト伝動の実用設計」が世に出てから10年が経過したが、その後、この書物に代わるものは出版されていない。在庫もわずかになったこともあり、ベルト伝動技術懇話会では新しい観点から最新のベルト伝動技術をとりまとめ、機械設計技術者の便宜を図ることにした。体裁は赤・黒の2色刷りとし、図表を見やすくするとともに、重要単語は赤字で記載した。執筆者も大半が入れ替わり、全面的に改訂するという意気込みで書名も内容にふさわしいものとした。
各章の内容は
第1章 伝動ベルトの種類とその選定
  わかりやすく、単純明快に記載するよう心がけた。
第2章 摩擦ベルト伝動の実用設計
  基礎理論については大きな変更はないが、より理解しやすい記述を心がけ、新たにVベルト式CVTの項を追加した。
第3章 歯付ベルト伝動の実用設計
  近年主流となっている円弧歯形歯付ベルトを中心に記載し、大幅に改訂した。
第4章 精密搬送ベルトの実用設計
  銀行ATMや郵便区分機、自動改札機など、精密搬送ベルトが担う役割が飛躍的に増大したので、実施事例を中心に新たに書き起こした。

 
■要目

  第1章 伝動ベルトの種類とその選定
1.1 ベルトの種類(1. 平ベルト:2. Vベルト:3. Vリブドベルト:4. 歯付ベルト)
1.2 ベルトの選定(1. 動力からの選定:2. 機能からの選定)

第2章 摩擦ベルト伝動の実用設計
2.1 摩擦ベルト伝動の一般的理論(1. Eulerの理論:2. 有効張力と伝達動力との関係:3. 理論時初張力の求め方:4. 接触角補正係数:5. ベルト伝動における滑り:6. 曲げ応力:7. Vベルトのくさび効果:8. ベルトの軸荷重:9. 遠心張力:10. ベルト伝動による各種損失)
2.2 各種掛け方とベルト長さ、接触角の計算方法(1. 2軸レイアウト:2. 3軸または4軸以上のレイアウト)
2.3 軸間固定での実用設計法(1. VベルトおよびVリブドベルト:2. 平ベルト)
2.4 張力付与方式が異なる場合の実用設計(1. スパン間に一定張力を付与する場合:2. 一定の軸荷重を付与する場合)
2.5 設計に考慮すべきその他の要因(1. 慣性モーメントによる負荷)
2.6 摩擦伝動ベルトの設計時の注意事項(1. 最小プーリ径:2. ミスアライメント:3. 摩擦伝動プーリによる要因:4. アイドラプーリの配置:5. ベルトスパン長さ:6. ベルト限界速度:7. 過負荷補正係数:8. プーリ軸受の設計)
2.7 摩擦ベルトの耐久性(1. 寿命に影響を及ぼす因子:2. ベルト故障ランク:3. 雰囲気温度と耐久性:4. ミスアライメントと耐久性:5. プーリ径と耐久性:6. 取付張力と耐久性:7. プーリ面粗さと耐久性:8. 負荷と耐久性)
2.8 摩擦伝動ベルト使用時の注意事項とメンテナンス(1. ベルト取付け時の注意点:2. ベルトの張り方)
2.9 ベルトの特性(1. ベルトの伝動効率:2. ベルトの滑り:3. 摩擦係数:4. 電気抵抗の測定方法と帯電防止の判定基準:5. ピッチ線の設計での補正方法:6. ベルト荷重と弾性伸びとの関係:7. ベルトの張力緩和特性)
2.10 ベルト式CVT
2.11 摩擦ベルトアプリケーション(1. 撚糸機スピンドル駆動用平ベルト:2. 撚糸機スピンドル駆動用平ベルト2:3. 抄紙機駆動平ベルト:4. 昇降機用バケット付平ベルト:5. ウェイトチェッカ用コンベヤベルト:6. 農業機具用Vベルト:7. 芝刈り機駆動用六角ベルト:8. 自動車用Vベルト:9. 二輪車変速用ローエッジVベルト:10. 大形バス補機駆動用ローエッジ結合Vベルト:11. 自動車補機駆動用PK形Vリブドベルト:12. 背面高負荷伝動用PK形ダブルVリブドベルト:13. サーペンタインドライブ用背面ゴムVリブドベルト:14. 送風機駆動用上布継ぎ目改良Vリブドベルト:15. NC旋盤主軸駆動用Vリブドベルト)

第3章 歯付ベルト伝動の実用設計
3.1 かみ合いと挙動(1. かみ合いの基本:2. 荷重分担:3. 歯飛び:4. 回転むら:5. 騒音)
3.2 ベルト選定の考え方(1. ベルト選定方法:2. 材質の選定)
3.3 耐久性(1. 破損現象:2. 破損原因とメカニズム:3. 寿命時間)
3.4 歯付ベルト使用上の注意(1. ベルトレイアウト上の注意事項:2. 取付張力:3. 使用環境:4. 吊り下げ・牽引用途:5. ベルト、プーリの交換:6. ベルト、プーリの保管環境および取扱い)
3.5 歯付プーリ(1. プーリの基本:2. 切削加工プーリ:3. 成形加工プーリ:4. 軸との締結方法)
3.6 歯付ベルト伝動アプリケーション(1. 電動式射出成形機:2. ダンボール加工機械:3. アーム昇降駆動:4. ビデオ機器昇降装置:5. 自動ドア駆動用歯付ベルト:6. 半導体・液晶搬送用ロボット:7. 工作機械の主軸駆動:8. CTスキャナ(カメラ駆動):9. モータサイクル後輪駆動:10. ラジコンカー:11. 汎用エンジン(カムシャフト駆動):12. ロボット:13. デジタルカメラ)

第4章 精密搬送ベルトの実用設計
4.1 ベルト挟持搬送の基礎(1. 挟持搬送ベルトの張力解析:2. 同一ベルト内の速度差:3. ベルト間の速度差:4. 有限要素法による解析:5. ピッチ線位置による負荷トルクの比較:6. 挟持搬送用ベルトの構成:7. プーリ形状と配置)
4.2 バキューム搬送(1. 問題点:2. 許容張力の計算:3. 穴の配列:4. 設計の留意点:5. 設計事例)
4.3 精密搬送ベルトアプリケーション例(1. ATM:2. 自動改札機:3. 印刷機:4. 郵便区分機)

参考文献・索引
  伝動ベルト関係主要規格